寒波の影響?で発電しない…
栃木県北部に位置する発電所の駆付け点検要請が入り、現地に行って参りました。
お話を伺うと、『遠隔監視で毎日発電量を確認しているが、1週間ほど前からパワーコンディショナが運転していない。』ということでした。
設置場所を考えると雪の影響があるかも…と考え、1週間ほど前からの過去の天気を調べてみましたが、大雪となった日はありませんでした。
現地に到着すると、太陽電池モジュールの上には雪がたっぷりと残っている状況でした。

また、解けた雪が雫となり落ちている最中に再凍結してしまったのか、氷柱が出来ていました。

電圧を測定してみると、交流側は異常のない数値であったのに対し、直流側は約40Vとほとんど電圧が出ていません。パワーコンディショナの起動電圧に達しておらず、パワーコンディショナが起動しない状況だったのです。
雪下ろしをしてパワーコンディショナを復旧させようと試みましたが、雪がカチカチに固まってしまっており太陽電池モジュールの表面が辛うじて見える程度にしかなりませんでした。
お客様にご報告をして、自然に雪が解けるまで待つこととなりました。(数日後、無事に発電再開したそうです。)

事務所に戻ってから、2月1日~14日の「一日の平均気温の平均」・「一日の最高気温の平均」・「最高気温が氷点下の日数」を過去5年分調べてみました。参考にしたのは気象庁のサイトです。観測点が幸いにも発電所近くにありました。

最高気温が氷点下となった日数が2024年は0日だったのに対し、2025年は6日と寒い日が多かったことが分かります。直近で雪が多く降っていないにも関わらず、モジュール上に雪が残ってしまっていたのは、気温が上がらず解けずに固まってしまった原因と考えられます。
ちなみにですが、隣接する別の発電所のアレイは角度が付いており、綺麗に雪が落ちている状況でした。
降雪が多く見込まれる地域では角度を付けて設置することが大切であることを改めて感じました。
