クラスタ故障モジュールを45枚検出
高圧連系の発電所を点検した際、クラスタ故障モジュールが45枚検出された発電所がありました。
設置されている太陽電池モジュール総数2450枚に対し、クラスタ故障モジュールが45枚。約1.8%の太陽電池モジュールにクラスタ故障モジュールがあったことになります。
こちらの発電所は連系(運転開始)してから約12年が経っていますが、点検を実施したのは今回が初めてということでした。
設置されている太陽電池モジュールは1枚あたりの出力が250Wのもので、クラスタが3つのものです。今回確認されたクラスタ故障モジュールは全て1クラスタが故障して発電に寄与していない状態でしたので…モジュール枚数に換算すると15枚分:3.75kW(250W×15枚)もの出力が低下している計算となります。
クラスタ故障モジュールには3つの故障の種類があります。(詳しくは用語集を参照)
①断線
②高抵抗化
③バイバスダイオードのショート
いずれの故障も出力が低下し、メーカーの出力保証を受けられるケースが多くなっています。この出力保証とはメーカーが一定期間に渡って一定の出力を下回った場合に、メーカーの責任で該当の太陽電池モジュールの交換や修理を実施してくれるものです。メーカーによって保証期間は異なってはきますが、10年~20年のものが多くなっています。
保証を受けるには、メーカーが提示した故障を示す点検結果(開放電圧・インピーダンス測定、IR測定、シリアル番号等)の提出が必要になります。株式会社correctではメーカー提出用の報告書も作成することが出来ます。


上記は、クラスタ故障モジュール(故障種類:①断線②高抵抗化)のIR画像と開放電圧・インピーダンス測定結果です。
①断線(画像上部)では、開放電圧が23Vと低下しており、インピーダンスが360Ωと高い数値になっていることが分かります。
②高抵抗化(画像下部)では、開放電圧は33Vと低下はないものの、インピーダンスが702Ωと高い数値になっております。
IR画像ではどちらの故障種類でも1クラスタ分(四角点線箇所)・ジャンクションボックス部分(丸点線箇所)が発熱していることが分かります。
こちらの発電所は、後日弊社で交換作業を実施させて頂くことになりました。
皆様の発電所では定期的に点検はされていますでしょうか?
株式会社correctでは点検作業はもちろんのこと、メーカー提出用の報告書作成、太陽電池モジュールの交換作業まで一貫して実施することが出来ます。
ご興味ありましたら、問い合わせフォームよりお気軽にご相談下さい。