様々な測定機器を使った点検と目視での点検を行います。
測定機器を使った点検は以下の項目があります。
お客様のご要望・ご予算に応じて点検項目を組み合わせることも可能です。


IVカーブ測定
 太陽電池モジュールの発電性能を測定します。メーカー出荷時にも行われている測定です。
 日射量やモジュールの温度など、測定時の気象条件により結果が変わってしまうので、専用のソフトを使い、STC値(標準試験条件下での計測値)に変換して発電性能を評価します。
 弊社で使用している機器は、1500V/30Aまで対応しているため、大きい出力の太陽電池モジュールを設置されている発電所の測定も可能です。


開放電圧・インピーダンス測定
 クラスタ故障モジュールの有無・回路(ストリング)の接続間違いの有無を確認する測定です。
 クラスタ故障モジュールとは、何らかの不具合により太陽電池モジュールの出力が低下している状態のことを指します。故障の種類には①クラスタの断線 ②クラスタの高抵抗化 ③バイパスダイオードの短絡がありますが、いずれの故障も検出することが可能です。


絶縁抵抗測定
 絶縁体(ケーブルなど)の電気の漏れにくさを確認する測定です。
 絶縁抵抗値が低くなると漏電し、火災や感電等の原因となってしまいます。絶縁抵抗値が低くなる原因は、ガラス割れ・ケーブルの傷や劣化などがあげられます。
 太陽電池モジュール表面のガラス割れは目視点検でも分かりますが、ケーブルの傷は目視で確認するのは難しく、とても重要な検査となります。
 測定値が大きいほど安全で、判定は電気事業法に基づき行います。


接地抵抗測定
 発電設備と地面の間の抵抗値を確認する測定です。
 接地(アース)線は、漏電している設備に触れてしまった際に感電することを防ぐために取り付けられています。身近なところだと洗濯機にも取り付けられています。
 測定値が小さいほど安全で、判定は電気事業法に基づき行います。
 


IR測定
 赤外線カメラを使い、赤外線を映像化して異常発熱箇所の有無を検査します。
 太陽電池モジュールをこの赤外線カメラで撮影すると、異常がない箇所は均一な色で映像化されます。一方、クラスタ故障など異常がある箇所は電気が滞留しているため熱を帯び、高温を示す色が表示されます。
 他にも、接続箱やパワーコンディショナ・集電盤などの設備を赤外線カメラで撮影し、端子が緩み異常発熱をしていないかなどを確認します。


故障モジュール特定・回路特定断線箇所特定
 クラスタ故障モジュールの特定や回路の特定・太陽電池モジュール間の断線箇所の特定など様々な場面で活躍する機器です。必ずしもこの機器を使用して点検をするわけではなく、必要に応じて登場します。
 また、回路(ストリング)図がないので、作成して欲しいという依頼がありますが、この機器を使用して回路を特定し図面を作成することが出来ます。